ごみと不用品の取捨選択

山にはマナーが悪かった昭和時代のごみが残っている

山にはマナーが悪かった昭和時代のごみが残っている山のマナーについての意識はだんだんと高まってきていて、山の中で食事などをして出てきたごみは持って帰るのが常識になってきました。

新たにごみが捨てられなければ山はきれいになっていくと考えている人もいるでしょう。しかし、現実的にはボランティア活動や登山家の善意による取り組みによって少しずつ改善されてきている程度です。

今でもマナーが悪かったと言われる昭和時代に捨てられたごみが山の中に大量に残っています。自然の力では分解することができないごみが多いからです。

食べ物に由来する生ごみであれば自然がだんだんと分解していくことができます。ご飯やパンなら数日のうちに虫や動物が食べてくれるでしょう。梅干しの種、果物の皮などでも土に還ることができるので何年も経過すればなくなってしまいます。

しかし、人工的に生み出された製品の多くは自然に還ることはありません。プラスチックや缶、ビンなどのごみが投棄されていると、何年経ってもそのままなのです。
昭和時代には登山のブームがあり、高度経済成長期で景気も良くなって家計的に余裕が生まれている家庭もたくさんありました。ペットボトルや缶などを持って山に登り、その場に捨てて帰ってきてしまうケースも多かったのです。

ごみが山に蓄積されていくことについてもあまり認識がありませんでした 当時は山のマナーについて十分に周知されていなかったことに加えて、ごみが山に蓄積されていくことについてもあまり認識がありませんでした。

そのため、膨大な量のプラスチックや缶などが捨てられてしまい、回収するのも困難なほどになってしまったのです。その後、ボランティア活動などによって地道に回収が進められているものの、月日が経つとまた土の中から出てきて辺り一面がゴミだらけというケースも少なくありません。

新たにごみを増やさないようにマナーを守りつつ、可能な限り個人も目に入ったごみは回収して持ち帰るように心がけるのが大切です。一人一人の努力によって昭和時代から蓄積されてきたごみがなくなっていくでしょう。